ワンコの皮膚がベタベタする理由 東洋医学で読み解く“湿熱”とは?

「春〜初夏に増えるベタベタ皮膚、その原因“湿熱”かもしれません」

「最近、おうちのこの皮膚がなんだかベタついてきた…」
「かゆがる様子もあるし、赤みも出てる」
そんなふうに感じていませんか?特に気温と湿度が上がる春から初夏にかけて、皮膚のべたつきや臭いといったトラブルが一気に増える季節です。

西洋医学では「皮膚炎」や「脂漏症」と診断されがちなこの状態、東洋医学の視点で見ると“湿熱(しつねつ)”という体内のアンバランスが深く関係しています。

この記事では、ワンコのベタベタ皮膚トラブルを 東洋医学の視点から考えてみて、その原因と対策、そして今日からできるケアの実践方法を解説していきます。

読み終える頃には、「うちのこ、これが原因だったのか!」とおうちのこで納得できるものがあるかもしれません。
さらに、 季節に合ったおすすめな食事ハトムギなどのおすすめ食材についても紹介しているので、おうちのこの健康を守りたいすべての飼い主さんにとって、必見の内容になっています。

ワンコの皮膚トラブル、その正体は“湿熱”だった!

皮膚がベタつく・赤くなる・臭う──その原因は「湿熱」

春から初夏にかけて急増する、ワンコの皮膚トラブル。その裏には、東洋医学でいうところの「湿熱(しつねつ)」という体内バランスの乱れが関係しています。
湿熱とは、体の中に余分な“水分(湿)”と“熱”が同時にこもった状態。この湿熱が皮膚にあらわれると、ベタベタしたフケ、独特な臭い、赤み、炎症、耳の汚れなど、あらゆる皮膚症状として現れるのです。

つまり、「皮膚炎=湿熱のサイン」と捉えることで、表面だけでなく体の内側から根本改善するヒントが見えてきます。

特にこの時期は、気温と湿度の上昇により、体の中に“湿”が溜まりやすく、さらに食事によって“熱”が加わることで湿熱が悪化。これが皮膚症状として爆発するタイミングなのです。

だからこそ、表面的なケアだけでなく、東洋医学的な視点での体質チェックと、湿熱を排出する生活習慣の見直しが非常に重要になります。

湿熱が皮膚にあらわれるのはなぜ?その理由と東洋医学の考え方

湿熱は「体質×季節×食事」が引き金になる

湿熱が皮膚に現れる背景には、体質・環境・食生活という3つの大きな要素が関係しています。

まず、東洋医学では「ワンコもヒトと同じく、体質の違いが病の出方に影響する」と考えます。
特に、体の中に“熱”がこもりやすい体質を持つワンコは、湿度が高まる季節や脂っこい食事によって、湿熱を抱えやすくなるのです。

東洋医学の基礎から紐解く「湿」と「熱」の関係

「湿」とは、体の中に溜まった余分な水分や老廃物を指し、流れが悪くなるとドロドロと滞ります。
一方で「熱」は、炎症・かゆみ・赤み・興奮・イライラといった“過剰な陽性のエネルギー”を指します。

この「湿」と「熱」が組み合わさるとどうなるか?
→ ベタベタしていて臭いも強く、皮膚が赤くただれるような症状が出る。それが「湿熱性皮膚炎」です。

科学的視点で見る湿熱体質の影響

湿熱体質は、以下のような兆候で見極められます。

  • ベタベタした皮脂や分泌物が多い
  • 体臭が強くなりやすい
  • 耳の中が赤く、汚れやすい
  • 舌が赤く、湿っぽい(東洋医学の診舌)
  • 暑さに弱く、夏バテしやすい

これらはすべて、代謝や消化機能が乱れているサインでもあります。つまり、湿熱とは単なる「皮膚症状」ではなく、「内臓の弱り」が外に現れた結果ともいえるのです。

湿熱の具体的な対策と、今日からできるケア方法

ベタベタ・赤み・臭いのトラブルは生活から変える

では、湿熱をどうやってケアしていけばよいのでしょうか?
ここでは、「食事」「経絡(ツボ)」「ハーブ・素材」の3つに分けて具体的な方法を紹介します。

食事面での見直しがカギ!湿熱を生まない献立とは

湿熱体質の子にとって、**脂っこいドライフードや高温調理されたタンパク質(揚げ物系)**は大敵です。特に、鹿肉・チキン・牛肉の脂多めパーツは、体内で“熱”を生みやすく、湿と結びつくと一気に皮膚に出てきます。

そんな時に有効なのが「ハトムギ」や「黒豆」「陳皮」など、体内の余分な湿を排出し、消化を助ける食材たち。
ハトムギは、穏やかに利尿を促進し、湿を外に追い出してくれる東洋医学的には“神食材”です。

▶おすすめの与え方:

  • 茹でたハトムギを小さじ1からスタート(体質に合えば徐々に増量)
  • 水に一晩つけて、朝に10〜20分煮込んで冷凍保存もOK
  • 黒豆や陳皮と一緒にお茶として与えても◎

皮膚トラブルが出やすいツボと経絡のサインを見逃さない

湿熱が出る場所には傾向があります。

  • 内股(脾経):消化不良や湿の停滞のサイン
  • お腹(肝経):ストレスや脂の代謝不良が原因
  • 耳や足裏:熱がこもっている可能性大

特に「火の経絡(脾)」が弱ると、食べたものが消化されず、湿として残りやすくなるため注意が必要です。

お茶やハーブで気軽にケア!家族みんなで使える自然素材

・黒豆茶+陳皮ブレンド
・カンゾウ・葛根・キレート成分を含むサプリなど

これらは「皮膚に出る前に湿熱を流す」予防的な使い方としても有効です。
しかもヒトの体にもやさしく作用するので、飼い主さん自身も一緒に使えるのが魅力です。

皮膚に現れた湿熱は、“中から整える”ことでしか改善しない

繰り返す皮膚トラブルは、「薬を塗って終わり」ではなく、「体の内側の熱と湿を整えること」が最優先です。
東洋医学の観点から見ると、皮膚は内臓の鏡ともいわれます。特に春から梅雨にかけては、湿度・気温の影響をモロに受けやすい時期。
今このタイミングでしっかり湿熱を意識した生活習慣をスタートすれば、夏本番を快適に迎えられるはずです。

皮膚に出たSOSを見逃さないで。おうちのこの声に耳を傾けよう

ワンコの皮膚がベタついたり、赤みが出たり、独特の臭いを放つ…。
それは単なる「皮膚の問題」ではなく、内臓からのSOSかもしれません。

東洋医学は、そんな体の声を見逃さず、全体を見て整える“優しい医学”。
皮膚に現れたトラブルを通じて、「何を食べてきたか」「どんな環境にいたか」「どんな性格・体質か」を読み解き、その子らしいケアをしていく視点がとても大切です。

ハトムギを一粒ずつ煮て与えること。いつもより内股の赤みを観察すること。
それだけで、体に向き合う気持ちが変わり、おうちのこも安心して心と体を緩めてくれるはずです。

「皮膚に出る=悪いこと」ではなく、「体が出してくれたありがたいサイン」だと捉えて、日々のケアを見直してみませんか?
この季節、湿熱を意識したケアを始めることは、おうちのこの未来を守る第一歩になります。

コメント

この記事へのコメントはありません。

関連記事

ワンコが耳の後ろを掻くのは病気?春に増えるストレス症状と東洋医学

ワンコとヒトの絆はオキシトシンが鍵?愛情ホルモンの化学的な効果

そのハァハァ、危険サインかも?東洋医学で読み解くシニア犬の呼吸異常

ワンコを内側から整える。“経絡別ケア”で巡りをサポートする新習慣

落ち着きのないワンコは“肝”が疲れている?感情と筋肉をつなぐ東洋医学の視点

姿勢からわかる健康状態!短足犬の体チェックガイド

春はイライラ注意報?肝と季節、ワンコのストレスケア習慣

ワンコの体質診断:陰陽でわかる未病予防と健康管理法

ワンコのしっぽを振る理由は“進化”にあった?感情と行動の知られざる関係

PAGE TOP