Vol.20 痛いの、痛いの、飛んでいけ~

「なんだか最近、体のあちこちが痛むんだよね…」
そう感じているあなた。もしかして、その痛み、心と深く関係しているかもしれません。

「え?痛みと心って関係あるの?」
そう思った方もいるかもしれません。でも、実は、私たちの体と心は、想像以上に密接に繋がっているんです。

例えば、足首を捻挫した時、「足首が痛い!」と感じますよね?でも、実際に痛みを感じているのは、足首ではなく「脳」なんです。

足首にあるセンサーが、痛みを感じて、その情報を脳に伝えます。そして、脳がその情報を解析して、初めて「痛み」として認識するんです。

つまり、痛みは、脳が作り出すもの。だから、心の状態によって、痛みの感じ方が変わるのも不思議ではありません。

小さな子供が転んで「痛い!」と泣いている時、お母さんが優しく声をかけると、いつの間にか泣き止んで、元気に遊び始めることってありますよね?

これは、心が落ち着くことで、痛みの感じ方が変わったからなんです。

私たちも、ストレスや不安を感じている時、なんとなく体の痛みが増したように感じることってありませんか?

逆に、楽しいことをしている時やリラックスしている時は、痛みが和らいだように感じることもありますよね。

このように、心と体は、お互いに影響し合っているんです。

最近では、痛みの改善に、脳のメカニズムに着目したアプローチが注目されています。

  • マインドフルネス: 瞑想や呼吸法で、心を落ち着かせ、痛みの感じ方をコントロール
  • 認知行動療法: 考え方や行動を変えることで、痛みの感じ方を改善
  • 心理カウンセリング: ストレスや不安など、痛みの原因となっている心理的な問題を解決

これらのアプローチは、痛みを根本から改善するために、非常に効果的です。

もしあなたが、体の痛みに悩んでいるなら、一度、自分の心と向き合ってみてください。

もしかしたら、その痛みは、心からのSOSかもしれません。

心と体を大切にして、毎日をもっと快適に過ごしましょう!

痛みと気分は関係あるかと言えば。その答えは、あります。

小さなお子さんが「痛い、痛い。」って泣いている時に、お母さんが優しい言葉などをかけてあげたら、ほどなく「治った。」とか言って、機嫌よくなったり。

私たちも、怪我したり、体のどこかが不調で痛かったり気持ち悪かったりする時に、その痛みや気持ち悪さが、増したり軽くなったり、その時折で変わる経験をしたことがあると思います。その症状自体には改善が無くても、痛みや不快感などが時々刻々変わるのは、よくあることです。

どうしてでしょうか?

痛みや不快感はどこで感じるのかというと、その答えは、

例えば、足首の捻挫をした時に、「足首が痛い。」と感じますが、足首には脳の様な組織はありません。あるのはセンサー(受容器)だけ。そのセンサーが受け取った刺激が脳に送られて、脳がそれを解析して、痛みの感覚が生まれる。

人間を含めて、動物の感覚はすべてこの仕組みですね。

内科に心療内科という分野があって、内臓などの疾患に心理面が大きく関わっていることをみなさんよくご存じだと思います。

一方、筋骨格系の痛みなどについては、心理面との関係に目が向けられだしたのは、近年になってですね。経験的には多くの人たちが、なんとなく感じていたと思いますが。

疼痛改善も、脳のメカニズムに着目して行う時代となりました。

   

筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)

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