Vol.5 これが難しい「その日の疲れはその日の内に。」

疲労は英語で「fatigue」、疲労困憊は「exhaustion」。
では、疲労が残っていない状態とはどんなものでしょうか?
簡単に言うと、「体も気持ちも、スッキリして快適な状態」。
朝からそんな爽快な気分で過ごせる日が、一年のうちに何日あるでしょう?

私たちの体のあらゆる組織が疲労します。

  • 筋肉の疲れ(長時間の運動やデスクワーク)
  • 目の疲れ(スマホやPCの長時間使用)
  • 内臓の疲れ(暴飲暴食、不規則な生活)
  • 精神的な疲れ(ストレスやプレッシャー)

ストレス学説で有名なハンス・セリエ博士によると、人間は何らかの刺激(ストレス)を受けると、体がそれに適応しようと働きます。

  • 警告反応期:ストレスに対し体が適応しようとする
  • 疲憊(ひはい)期:ストレスが続くと体が疲れ、疲労や不調が現れる

慢性的に疲れが取れない人は、常に「疲憊期」にいる可能性があります。

ストレスに適応するために中心的に働くのが 自律神経 です。
しかし、自律神経のバランスが崩れると、次のような不調が現れます。

  • 心拍数の上昇
  • 血圧の変動
  • 睡眠の質の低下
  • 消化不良や便秘
  • イライラや集中力の低下

自律神経は 体のあらゆる機能をコントロールする司令塔 です。

つまり、疲労が抜けない状態は 自律神経が正常に働いていないサイン なのです。

慢性的な疲労は、次のような健康リスクを引き起こす可能性があります。

  • 免疫力の低下
  • 生活習慣病(高血圧、糖尿病など)のリスク増大
  • うつや不安障害などのメンタルヘルスの問題
  • 慢性痛(肩こり・頭痛・腰痛)

疲労を溜めずに健康な心身を保つには、日々の セルフケア が欠かせません。

  • 良質な睡眠をとる(寝る前のスマホを控える)
  • 適度な運動を取り入れる(ストレッチや散歩)
  • 栄養バランスの取れた食事(タンパク質・ビタミンを意識)
  • ストレスを解消する(趣味やリラックス時間を持つ)
  • 疲労回復のための習慣を身につける(入浴や深呼吸)

「疲れが取れない……」と感じたら、それは自律神経がSOSを出している証拠!

疲労って、体の色々な組織に起こりますね。

ストレス学説で有名なハンス・セリエ博士によると、人間が何かをすると、またはなんらかの環境に身を置いていると、その刺激に対して、反応が起こります。

警告反応期と言って、その刺激に対して、体の状態を正常な範囲に保つように働きます。これは適応と呼ばれます。ここで、その刺激がなくなれば良いのですが、引き続いて刺激が加わると、疲憊(ひはい)期に入って、疲労による心身の状態や症状が出ます。疲れが抜けきらないまま暮らしている人たちが多いのですが、その人たちはずっと疲憊期にいるということになります。

心身への刺激、正確にはストレッサー(ストレス刺激)と言いますが。これに対して適応する場合、自律神経系が中心として働きます。

自律神経系の働きを中心とした適応が追い付かなくなった時、自律神経の不調が起こって、疲労症状が出ます。
つまり、疲労が抜けない、残っている、とか感じる時は、自律神経の働きに不備が起こっているということです。

その具体例として、疲労状態のときは、心拍数が多い、血圧が高い、などという体の反応が出ます。これらは自律神経の働きですね。

自律神経は健康な心身を保つ中心。

そしてありとあらゆる身体の機能に関わっています。

疲労が抜けきらないということは、自律神経の働きが本調子ではないということ。

慢性的な疲労状態というのは、慢性的な自律神経の不調を起こしている可能性があるということ。
日々の自分の疲労について、意識を向けた方が良いですね。

日々の生活を見直し、疲労をリセットする習慣を取り入れましょう!!

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